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画家
絵を描く。そうすればあなたは画家です。他人がどう言おうと画家です。
たくさんたくさん描いてください。
画廊借りて個展すれば、立派な画家さんに見えますよ。
たとえ絵が売れなくとも、誰も認めてくれなくとも、人生の中で絵を描ことが一番重要だという気持ちで描き続ければ、あなたは画家です。
たとえば有名なゴッホはだれもが「画家」だと認めています。
しかしゴッホの人生はよく知られているように、生前は1枚しか絵が売れなかったし、弟に生活費を出してもらって絵に専念する以前には画商
に勤めたり牧師をしたりなどしていました。
絵に専念するようになっても、どこかの「美術団体」の会員になったわけでもなければ賞をとったことも無く、サロンという当時の画家の登竜
門的な展覧会に入選したわけでもありません。
以上のように、生前のゴッホは日本人が考える「画家」の要件は満たしてはいません。が、その展覧会が催されれば多くの人がつめかけま
す。(むろん、死後に評価と価格がが急上昇したからですが)
画家というのは、多分に封建的な家元制度的体質を持つ、日本独特の「画壇」を想定しているのかもしれません。
早く頭角をあらわしたいと思えば、影響力(権力)のある「先生」に気に行ってもらって、後押しをしてもらえればその組織内でスピード出世
することが出来ます。(そのかわり、先生ににらまれるとお先真っ暗ですが・・)これは自民党や民主党などの派閥争いと良く似ていますね
。
権威に弱い日本人は、受賞歴を過大評価しやすい傾向にあるのは確かですが、現在では数えきれないほどの「賞」があるので、そのありがたみ
も薄れています。どこかの美術団体の会員といっても、その正体は田舎の高校の美術の先生だったりします。
(日曜画家ともいいますね)
画家ではないですが、試しに、歴代の「芥川賞」や「直木賞」受賞者のリストを見てください。今では聞いたことも無い作家の名前がどれだけ
あることか。賞をとったとて消えていく作家はたくさん居ます。そうでなくとも(自称)作家は星の数だけ居るのです。
画家と名乗る事が出来ます。自称画家がまかりとおるほど甘い世界ではありません。
画家というのは絵を発表して、絵を売るのが仕事なわけで、その発表する場所を提供してくれるひとにも、絵を売ってくれるひとにもそのひと
の生活や経済活動があるわけです。自称画家に作品を展示するスペースを美術館や画廊が用意してくれるわけはありません。
それに絵を買うのはプロの目利きばかりではなく、一般のひとにも買って貰わなくてはなりません。一般のひとがただ好きだからという理由で
絵を買うのがベストですけど、実際はその画家の画歴を見て安心して購入するわけです。
絵というのは誰が何を描いても自由ですが、それを発表する段階でいろんなひととの関わりが出来てきます。そしてそれを販売するという段階
でごく一般の経済の原理が働くわけです。ですからちゃんとした画歴をつくる事が画家の第一歩となります。
画歴には出身校や受賞歴、展覧会歴、師事した先生の名前、所属している美術団体名・・・等々を書きます。
どこで展覧会をする時でも、大抵はそれらを書かなくてはなりません。有名な美大を出ていれば有利ですが、出ていなくても誰もが知っている
賞を受賞していれば大丈夫です。
それでも自分から「画家」と名乗るひとは滅多にいません。
大抵名刺をもらうと、そのひとが所属している美術団体の名前と、その団体での役職が書いてあるだけです。美大の先生をやっているひとはそ
れプラスにどこの美大の教授であると書いてる程度です。
一流のプロやそれを目指す画家たちが出品し、受賞を狙う主なコンテストでは
日展(日本美術展覧会)
院展(日本美術院公募展)
二科展
などの団体展があり、その他、日美絵画展、県美展、市美展など無数の絵画公募展があります。
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