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美術館、展覧会、絵画展の有意義な見方について

見方を解説

美術館に行って絵を観る際に、こうゆうとこをチェックしておけばというポイントを押さえておきましょう。
ポイントといっても難しく、何か一つでも、意味分かんないけど感動したり、引き付けられる、惚れたものがあったらいいんですけど…理解できない事を焦ったりする必要はまったくないと思います。本物は、理屈抜きでグッと来るものがある筈ですし、あまり構えずに観覧された方がいいのですが、見方は人によってそれぞれで良いので、一例を紹介します。作者がどんな思いで作品を書いたのかとか想像しながら見ます。
悲しい気持ちを表現したかったのだろうか?感動を伝えたいということだろうかなどです。
有名な美術館で、有名な作品が一堂に会するところで運命的に出会うのもいいんですが、あったら一人の作家について展示してある所だと、詳しく解説とかしてたりするので、なぜこんな意味の分からない事をするのか、と言うのが分かりやすいかもしれません。
また、美術館の作品展示において、ルート(動線)を考え配置しています。
つまり、その配置にはどんな意味があるのかとか、自分ならこういう配置するとか考えます。

世界的に考えて、美術はその国の宗教と密接に関係しているので時代ごとの各国の宗教情勢や各宗教の基本知識があると理解しやすいと思います。

絵画も色々あり過ぎる位ですが、呪術的な願い→宗教画→既存の価値観の打破
無茶苦茶乱暴に言うとこんな感じかもしれません。宗教画は色んな意味が隠されてたりします。描かれているものも意味を持ってそこに在ります。要はパトロンがいて、その為の絵でしたが、革命やらで芸術が市民のものになると、今まで良しとしていたものをそのまま信じ込んでいるだけでは発展しないという事で新たな可能性を探って色んな事をやります。
言いたいのは色んな絵は色んな人が新しい事やろう!と苦心して生まれた研究の成果なのです。描く内容も然り、何のために描くかも人それぞれですが、命を懸けた成果なのです。その人にとってはのっぴきならないことなんです。

前知識があれば『この作品は作者がどんな時、どんな境遇に書かれたのか どんな気持ちだったんだろうか』など考えながらみます。
何も知識がなければぱらぱらと見て何でも興味を引かれた作品を見ます。
たとえば色が気に入ったとか題材が気に入ったとか。
あんまり肩肘はらずに見ます。
見方は、パッと見の好き嫌いから入っていいと思いますが、その好き嫌いを発端にして少しでも本やら見てみたら、ただ綺麗だと見えたものが
、恐ろしいような心持ちになったり、気持ち悪くて嫌い、と思ったものが切なくみえたり、そういうのも楽しみ方かと。筆跡とかも大事です。逆に意図的に筆跡を全く感じさせない描き方をする人もいるし、日本画の細かい描写なんかは、一体どんな集中力で描いたんだと思えたりします。

立体、彫刻に於いても同様ですが、ベタに人体の模刻の超絶的な描写は興味なくてもスゴいです。石が柔らかい脇腹のお肉に見えたり。ご自身の感覚はかなり大事にされて間違いないと思います。音楽なら、わりと抵抗なく気持ちいいとか思いますよね。優しい温かい感じがする、とかなんか知らないけどカッコいい、とか、即物的な楽しみ方も大いにアリだと思います。
好きな作品を見れば良いとは思いますが、展覧会ごとに決められたテーマを予習しておくと見ていてわかりやすいです。
例えば作者の人生の流れや時代による大まかな社会背景など。
できたらその会場で飾ってある作品についての逸話なんかもさらっておけばもっと楽しめます。

美術館に行くと、途中にも見本の図録が置いてある場合があります。
もちろん先に購入してもいいんですが、その図録と原画を見比べてください。

かなり色が違うはずです。

殆どのひとが認識している色は、印刷された別の色です。
技術的に印刷では表現出来ない色ってのは多いですし、カメラのライティングで筆のタッチが影になり色が変わって写っている場合もあります。

ですから、そこで趣味の目から本職の目にリセットしてください。

もしも画家ではなく、イラストレータとか何か印刷されたもので仕事をするなら、再現出来ない色を認識するのも大事です。

特段、決まりごとやポイントはありません。自由に観てください。ただ他の観覧しているお客の迷惑にならなければOKだと思います。
好き・嫌いだけでも良いのです。
個々の感性ですから否定はしにくいのが絵画です。




Q感性とは何なのでしょうか?
A感じる性→ダイレクトに生命と死を感じます(同様にエロスも含まれます)

Q絵を見ると本当に感性が磨かれるのでしょうか?
A個々それぞれです→感性を磨こうと言うよりも、何かを感じるだけで良いのです(いいな?とか、嫌いだな?とか)

Q絵以外の芸術作品、陶器等でも感性が磨かれるのでしょうか?
Aなにからでも磨かれます→作品とされない日常の物からも受ける印象があると思います。それを繰り返し捉える思考を働かせる事により、物体がなんであれ、感じる事が出来るようになります(その場合、素直に受け止めて良いのです。他者の意見を尊重する必要はありません)
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